ロミーの怪談日記

路美子(ロミー)と申します。大学在学中。半創半実(半分創作半分実話)の怪談集です。実体験をはじめ、人から聞いた話や身近に起こった話など。

可愛いペット

友人はかなりのペット愛好家で、口を開けば家で飼っているペットの話をする。白い毛が綺麗で、家に帰って来ると必ず玄関で出迎えてくれる。長い毛に埋まってしまって外からはあまり目が見えないのだが、目の上の模様がマロのようで可愛い。

何の動物かは友人の口からは聞いたことがなかったが、話の内容からしておそらく犬の話をしているのだろう。

名前はジョニーで、男のような名前だが実は女の子であるらしい。

また、犬は人間と違って言葉が無い分いじらしくて可愛いのだという。体調が悪い時も、人間のように泣き出したりうるさくしたりせずに、ただじっと黙って丸まっている。声をかけると、上目遣いで縋るように自分の方を窺ってくる。それが本当に可愛いのだそうだ。

それでね、とまだまだ話し足りない、といった様子の友人は幸せそうだ。

私は、彼女とはもう長い付き合いで小学生くらいの頃からずっと交友関係が続いている。

だから、友人がこれまで一度だってペットを飼ったことがない事実も、私は既に知っているのだ。